仕上がり左右する職人技の養生
- 山口 学
- 2016年9月3日
- 読了時間: 3分
養生中(白背景)外壁の塗り替えでは、高圧洗浄の次に養生をします。
養生とは、塗装の際に窓やサッシなど、塗る必要がない部分をビニールやテープで覆うことを言います。塗料が垂れたり飛び散っても、汚れないようにするためです。
家の塗り替えの場合、ローラーですることがほとんどですが、ローラー塗装でも塗料は飛び散ります。塗る必要がない箇所や、塗料が垂れてはいけない箇所全てに養生します。
養生はマスキングとも言い、養生用資材にはマスキングテープやビニールシートの他に、足場全体を囲む飛散防止ネットや、車専用養生シートなどがあります。
様々な養生用資材を目的や用途によって使い分け、養生作業をしっかりと行います。
養生が仕上がりに影響する理由
養生後外壁の塗装では、塗料が垂れてはいけない部分に養生します。塗装する部分と塗装しない部分の境界線に養生テープが貼られます。
塗装を終えたら養生テープを剥がすのですが、境界線のテープがきれいに貼られていない場合、剥がしてみると汚い仕上がりになるのです。
きれいに仕上げるコツは、養生テープを真っ直ぐに貼ることです。ただ真っ直ぐに貼るだけなら簡単そうに思えますが、壁には様々な凹凸があります。簡単な作業に感じてけっこう大変な作業なのです。
養生は丁寧にしっかり手間をかけてやらないと、きれいな境界線は出ません。いい仕事をしてくれる職人さんは、仕事も丁寧です。これはどの業界にも言えることですよね。
一般的には、塗り替え終了後に足場を残した状態で、業者と施主が仕上がりを確認します。
8-シーリング打ち替え-マスキングテープ仕上がりに納得いかない場合はもちろんやり直しをお願いするべきですが、同じ職人さんがやり直したり、その職人さんを良しとする業者の中の他の誰かがやり直すとしても、期待は出来ないかもしれません。
打ち合わせではなかなか見えない部分ですが、工事が始まり養生を丁寧にきれいに行ってくれる業者であったら、優良業者の可能性が高く、塗り替えも期待していいですね。
養生する箇所
玄関ドア・玄関タイル
窓・サッシ
雨戸・戸袋
植木や植物
車
エアコン室外機
外壁近くの地面
物置
その他、塗装の必要がない箇所、塗料が飛び散っては困る箇所全て
養生前養生には、粘着力が強いガムテープやセロハンテープは、塗装面を傷めてしまうので使いません。剥がした時に、テープの粘着のりが残ることが少ない、塗装用の養生テープを使います。
一般的な住宅で、約1kmの養生テープが使われます。
塗装が終われば剥がして捨ててしまう養生は、財産にならない部分です。しかし、丁寧に念入りに養生作業を行うことが塗り替えの仕上がりに影響することを忘れないで下さい
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