塗料の希釈率とインターバル時間
- 山口 学
- 2016年9月2日
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塗り替えに使われる塗料は水性・油性があり、さらに1液型・2液型に分かれた塗料があります。水性の2液型塗料の場合は水で希釈し、油性の2液型塗料はシンナーで希釈して使用します。
また下塗り後や中塗り後に、次の塗料を重ね塗りするまでの乾燥時間(インターバル時間)は、塗料ごとに決められています。
塗料の希釈とインターバル時間は、どちらも塗料の性能に関わる重要なことです。
希釈・希釈率とは?
肌色塗料を水やシンナーで薄めることを「希釈」と言い、その薄める割合のことを「希釈率」と言います。
希釈率は、塗料メーカーごとに塗料の性能や耐久性を十分に発揮するための基準として定め、5~10%などとその塗料に最適な希釈率を決めています。
希釈率に幅があるのは、季節や天候によって塗料の粘り具合が変わるためです。塗料の具合を見ながら希釈するのは、熟練の職人技ですね。
塗料の希釈率を守れば、塗料の性能や耐久性が保証されますが、希釈率を守らない悪質な業者も存在します。決められている希釈率よりも多く薄めることで、塗料の量が増えます。また、刷毛やローラーが軽くなり塗りやすくなります。
塗料代や人件費が削減でき利益が増える、残念なことにこんなやり方で塗装している業者がいるのです。希釈率を守らなければ、当然塗料の耐久性が短くなってしまいます。
インターバル時間とは?
次の塗料を重ね塗りするまでの乾燥時間を、インターバルと言います。
塗装の基本である3回塗りは、塗料がしっかり乾いてから次の塗料を塗ります。(高圧洗浄した後も、しっかり乾かしてから塗ります。)
塗料は乾かすことで、余分な油分・水分を蒸発させます。そうして塗料を重ねることで、丈夫な膜が重なって、耐久性の優れた持ちの良い塗膜が完成します。
インターバル時間を不十分にして次の作業をしてしまうと、塗料の耐久性が落ち、塗膜の剥がれや膨れの原因となります。雨や雪など天候不良の場合にも、外壁に水分が残り塗料の密着力の妨げになるので、作業は休むのが普通です。
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